職場の心理的安全性の作り方(ワークショップ事例)

弊社はアートとサイエンスを駆使してブランディングの戦略立案から実行までを行うブランディングエージェンシーで、特に、コーポレートブランドを会社の内側から強化する「インターナルブランディング」に力を入れてます。具体的には、働きやすい職場環境づくりは前提として、生産性向上とイノベーション創出を目的にした、心理的安全性に特化したブランディングプロジェクトのサービスを提供しています。弊社では「職場における心理的安全性」をブランディングの観点から、①不安や恐れを感じることなく真善美に沿った言動ができる、②個性を尊重されて自分らしくいられる、③建設的なコミュニケーションができる、と定義していますが、今回の記事では「職場の心理的安全性の作り方」をワークショップ事例と共にご紹介していきたいと思います。

なぜ職場で心理的安全性が必要なのか

不確実で予想が難しい時代を企業が生き抜くのに必要なもの。それはイノベーションで競争優位性を確立することです。イノベーションを生み出して持続的な成長を遂げる組織であるためには、働きやすい職場環境づくりや優秀な人材の採用だけでは不十分で、「個人とチームの能力が引き出される企業文化」を構築する必要があります。この生産性の向上に大きな影響を与える要因こそが、心理的安全性です。

職場で心理的安全性が構築されていると、A)間違いが迅速に適切に共有されて改善につながる、B)一人ひとりが心地良く業務に集中できるので生産性が上がる、C)部署を超えたナレッジの共有やコラボレーションが可能になりイノベーションにつながるなど、好循環が生まれます。心理的安全性こそが、生産性と創造性、イノベーションの源泉なのです。

イノベーションを生むために必要となる、心理的安全性のある企業文化は、運任せにして生まれるものではなく戦略的にデザインして自律的に構築していくことが重要です。Acebrandでは、「勝てる企業文化の13の条件」や「マネジメント層のルール」「brandscope」など独自に開発した手法・フレームワークを活用して、心理的安全性に特化したブランディングサービスを提供しています。インターナルブランディング(従業員のエンゲージメント向上施策)、心理的安全性に特化したブランディングプロジェクト、そして人事戦略を有機的に繋げることで、迅速かつ的確な意思決定、従業員の心理的安全性の確保、離職率の低下、従業員のエンゲージメント(帰属意識、当事者意識)や生産性の向上、イノベーションのイノベーションの創出を実現し、企業の持続的成長へと導きます。

心理的安全性の作り方というと、「相手の話を否定しない」「ネガティブなことでも言いやすい雰囲気を作る」「褒める」「感謝を伝える」とかコミュニケーション論に終始してるコンテンツが多いですが、そんなのはブレストのルールや1on1のルールに過ぎません。心理的安全性はそのような「点」で担保されるものでは決してなく、インターナルブランディング、心理的安全性に特化したMVV開発などのブランディングプロジェクト、人事施策などで「組織として戦略的に仕組み化」されて初めて構築されるものです。そして、そのためには経営者・マネジメント層の関与が不可欠です。

ブランドワークショップの事例

続いて、本題のワークショップのお話をしようと思います。弊社では、心理的安全性のある企業文化構築プロジェクトに限らず、コーポレートブランディングにおいては必ず「ブランドワークショップ」を実施しています。下記のスライドはその一例ですが、スライドに記載されているSTEP1〜STEP6の内容やワークショップのチーム構成など実施概要は、会社の規模感やブランディングの方向性・作業スコープなどによって変わってきます(※案件ごとにカスタマイズして最適化するため)。

下記のスライドは、STEP1、2、5、6が弊社が作業し、STEP3と4のワークショップはクライアントの主要メンバーに参加頂きながら私がモデレーターとなってワークショップでアイデア出しを行った事例です。弊社が用意したフレームワークを基に、ブランドのあるべき姿(TOBE)をビジュアルと属性キーワードで定義していくのがブランドワークショップの主たる作業ですが、1)私自身もブランドワークショップ前に同様の作業を行なって、最終1案にまとめる時の土台を作るようにしていること、2)心理的安全性のデザインやMVV構築などはSTEP6以降で弊社で開発していくこと、などから参加者であるクライアントの皆様は自由に、気負いなく発言して頂いてます。

尚、外資系のクライアントの場合はアウェイデイのように非日常空間で実施することも多いのですが、クライアント社内の会議室で実施することもあります。

一般的な「心理的安全性の作り方」と、その限界

ここまで弊社のブランドワークショップのプロセスを見てきましたが、そもそも「組織における心理的安全性」はどのように作られるのが一般的とされているのでしょうか。学術的な組織論(エイミー・エドモンドソン教授の提唱など)において、心理的安全性を構築するための一般的なロードマップは、通常以下の4つのフェーズで語られます。

【基本】心理的安全性構築の一般的な4つのアプローチ

1.「話やすさ(Voice)」の担保:失敗や反対意見を歓迎する文化をマネジメント層が明文化。

2.「助け合い(Helping)」の促進:属人化を排除し他者の課題に全員がコミットする仕組み化。

3.「挑戦(Risk-taking)」の称賛:新たな試みの失敗を責めず、学習の機会に変える評価制度。

4.「新奇歓迎(Diversity)」の受容:従来の枠組みを超えた多様な視点や感性を組織にブレンド。

確かに、これらは組織の心理的安全性を高めるための「正しい教科書(基本の型)」です。しかし、多くの企業がこの教科書通りに施策(1on1や感謝のツール導入など)をやっても失敗するのはなぜでしょうか。それは、表層的な「点のルール(コミュニケーション論)」に終始してしまっているからです。

最後に

心理的安全性のある企業文化を本質的に構築し、イノベーションと生産性を最大化させるためには、上記のような一般論を超えた、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)開発などのインターナルブランディングや人事施策と連動した「組織としての戦略的な仕組み化」が必要不可欠です。ここまで、弊社のブランドワークショップにおけるアプローチの一端をご紹介してきましたが、心理的安全性を担保するための個別具体的な属性・フレームワークの詳細は、Googleがアルゴリズムを非公開にしているように、コカコーラがレシピを非公開にしているように、弊社でも社外秘です。また、心理的安全性が担保された企業文化構築などのようにブランディングの中でも最もブランドの「核(コア)」に関わるブランディング施策は、個別具体的にカスタマイズ設計しなければならず、万能なパッケージ施策ではないという事実もあります。

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