【Trip Report】起業直後のニューヨーク旅行

【Trip Reportとは、ブランディングプロジェクトでインタビューを開始する前に私が行なっている旅行関連の質問で、価値観に関するインサイトを見つけやすくお互い楽しみながらインタビューできるというメリットがあります。】今回は私が起業直後に行ったニューヨーク旅行のお話をしたいと思います。起業を成功させるためのエネルギーとインスピレーションを求めて海外旅行へ、と考えた時にその目的地はニューヨーク以外考えられないということでニューヨークへ約1週間の一人旅に行きました。

ニューヨークのブランドと言えばTiffany

ラグジュアリーブランドには必ずそのブランドの「発祥地」があります。ニューヨーク発のラグジュアリーブランドと言えば、やっぱりTiffany。私は大学生の時に初めて買ったラグジュアリーブランドがTiffanyで、早稲田の法学部に通っていた頃は映画「キューティーブロンド」の影響を受けてReturn to Tiffanyのネックレスとブレスレットを毎日着けて大学に通っていたり、その後広告代理店の営業としてTiffanyのアカウントを担当するなど、私の人生の節目節目には必ずTiffanyがあるのでニューヨーク旅行のスタート地点は5番街のTiffanyにしました。広告タイアップなどでニューヨークの5番街の本店に関するコンテンツ開発に携わってきたのですが、実際に現地に行くと、Tiffanyの創業者であるチャールズ・ルイス・ティファニーの「Tiffanyの品々はどれも気高くあらねばならない」という言葉やTiffanyのブランド属性である「至高の美を湛えたジュエリー、飽くなき革新、類まれなクラフトマンシップ」など、ブランドの真髄に触れることができました。ブランディングの仕事をしていく上でラグジュアリーブランドの世界観への体感的な理解があることは強みであると自信を持って言えるようになったのはこの旅行の後からなので、起業直後のニューヨーク旅行は非常に意義深いものだったなと思います。

Apple Store巡りと美術館巡り

他にも5番街には多くのブランドの旗艦店があるのですが、続いて私が向かったのはCube /キューブと呼ばれるAppleの旗艦店。私は広告代理店の営業としてiPhoneの担当をしていたこともあるIT系なので、5番街の旗艦店へ行った後は興奮してそのままグランドセントラル駅にある店舗へとApple Storeのハシゴをしました。100年以上の歴史ある荘厳なグランドセントラル駅と一体になったApple Storeは伝統とテクノロジーが調和された唯一無二の美を体験できるので、Appleユーザーに限らず多くの方にお勧めしたい絶景スポットです。

1日目に今まで担当してきたブランドの聖地巡りができたので、2日目は美術館巡りへ。メトロポリタン美術館へ行って、ホイットニー美術館からグッテンハイム美術館へ。ブランディングのプロジェクトでは、ブランドの属性をキーワードとビジュアルで表現するというフェーズがあるのですが、美術館へ行った直後のアイデアメモやプレゼン資料などを今見返してみても、ここのタイミングで1段上の表現ができるようになったなと感じるので、改めて起業直後にニューヨークへ行ったのは正解だったと感じてます。

海外ドラマのロケ地で効率良くニューヨーク観光

起業直後のニューヨーク旅行は、会社員時代の自分の頑張りを労う目的でもあったので、3日目以降はニューヨーク観光に全振りしました。旅行へ行く前に元広告代理店の営業の習性で「旅のしおり」をKeynoteで作成していたのですがその時の企画の軸にしたのが人気の海外ドラマ「gossip girl」ロケ地巡りです。パレスホテル、セントラルパーク、メトロポリタン美術館、エンパイアホテル、Sant Ambroeusのカフェ、Dylan’s Candy Bar、アッパーイーストサイドにあるネイトの家、ロシア正教会、プラザホテル、ミリーの店舗、マークジェイコブスの店舗などgossip girlのロケ地やgossip girlに関連する場所を軸にして、その他に行きたいと思っていたフェリークルーズやBOOK MARC(マークジェイコブスの本屋)、ジャンジョルジュ、Le Parker Meridienの奥にある隠れ家的なハンバーガーのお店、などのスポットを混ぜたのですが、結果として効率良くニューヨークの観光が出来て大満足の旅になりました。ニューヨーク観光は、人気の海外ドラマや映画のロケ地巡りを基本にして+αとして気になるスポットを加えるというプランの作り方がお勧めです。

ニューヨークで最も心に響いたメッセージ

私が新卒で入社した会社は外資系広告代理店のOgilvy&MatherとのJVだったのですが、Ogilvy&Matherの本社はニューヨークの5番街にあります。5番街、ニューヨークは広告業界にとって聖地であり、旅行中は屋外広告を中心に気になる広告物、制作物、店舗デザインなどをとにかく写真に収めてました。やっぱり格好良いな、私は海外デザインのテイストが一番好きだなと改めて原点に立ち返った気持ちがしたのですが、最も心に響いたのはAce Hotelのコーヒーラウンジの机の上にあった小さなメッセージカード。店舗という「点」ではなく、人生とか仕事とかもっと広い視座で読み替えると、哲学的な意味があるように思います。