ペルソナ分析とは企業の商品・サービスを購入する典型的な顧客像を、具体的なイメージにできるように詳細に作り込むフレームワークのことを指します。ペルソナ分析を活用することで、顧客視点から商品・サービスの開発や改善ができたり、PRや広告、販促活動の成果が出やすくなったりします。
ペルソナ分析の3ステップ
基本的にペルソナ分析は、①市場調査・競合やトレンド分析・自社顧客分析、②ターゲット顧客設定、③ペルソナ設定の3ステップで進めていきます。
STEP①「市場調査・競合やトレンド分析・自社顧客分析」:まず最初に、正しいターゲット顧客を設定するために、競合分析やトレンド分析などを含む市場調査全般の分析をデスクリサーチで行い、次に、過去に実施した顧客アンケートやECなどの会員情報など既存の情報源を活用して分析を行います。
STEP②「ターゲット顧客設定」:例えば現状で「女性、30代、美容感度の高い総合職で働く女性」とターゲット顧客を設定しているのであれば、「実際との乖離がないか」などその設定が正しいか/課題はないかなどの観点で検証を行い、まだターゲット顧客を設定できていないのであればSTEP①の分析結果を踏まえてターゲット顧客を設定します。
STEP③「ペルソナ設定」:①と②の結果を踏まえて、ペルソナの細かい設定をしてきます。ペルソナの必須項目としては、「氏名」「年齢」「学歴」「職歴」「現在の職業と年収」「家族構成」「住居」「好きなブランド」「趣味」「情報収集のやり方」「消費行動の傾向」「価値観」「人生ストーリー」などです。その他ペルソナとして設定すべき項目は対象となる商品やサービスによって異なり、例えば観光業であれば「旅行スタイル」や「旅行に関する考え方」などを追加します。
【注意点】ペルソナ分析のアウトプットレポートとしては、A4で1枚でまとめることが多いです。ですが、対象の商品・サービスが今までなかった新しいカテゴリーだったり、嗜好品、または不動産や自動車など消費行動モデルの中で比較検討プロセスが長い高関与商材であったりする場合は、A4で2枚になる場合もあります。対象に即した形でペルソナをまとめることが大切です。また、ペルソナ分析のアウトプットレポートは、「(架空の設定だけど)現実的にこういう顧客の人っているよね」と肌感で実感できる現実感があることが何よりも重要です。
ペルソナ分析の活用法
分析をすることで満足してしまい、せっかく作ったペルソナを上手に活用できていない事例も少なくありません。ペルソナ分析は商品・サービスの開発からマーケティング、PR、広告、外部の制作スタッフなど関係者の認識を揃えて(=共通認識を持って)、各種プロジェクトを遂行するために活用するものです。弊社ではペルソナ分析のご依頼があった場合には、ペルソナ分析の成果物レポートと合わせてペルソナ分析の活用法・関係者への展開方法などのガイドラインもA4の1枚にまとめて納品しつつ、成果物一式を解説するレクチャーも行うようにしています。